「うまくいく」と思うと本当に人生は変わる?脳科学でわかるRASの仕組み

引き寄せの法則

先日SNSを見ていたら、思わず手を止めてしまう投稿がありました。

「『すべてうまくいく』と本気で決めた瞬間、人生が好転し始める。これは脳科学で説明できる」

え、本当に?

「うまくいく」と思うだけで人生が変わるなら、ぜひ今日からやってみたい(笑)。

でも、少し気になりました。

これは本当に「脳科学」なのでしょうか?

そこで調べてみると、SNSで言われていることすべてが科学的に証明されているわけではありませんが、まったく根拠のない話でもありませんでした。

キーワードになるのが「注意」「目標」、そしてよく話題に出てくる**RAS(網様体賦活系)**です。

RAS(網様体賦活系)とは?簡単に説明すると

RASは英語の「Reticular Activating System」に由来する言葉で、日本語では一般に網様体賦活系などと呼ばれます。

脳幹にある網様体などを含む仕組みで、私たちの覚醒や意識、注意と深く関係しています。

朝起きて意識がはっきりしていること。

何かに集中すること。

重要な刺激に反応すること。

こうした働きに関係しています。

ただし、ここで一つ注意があります。

SNSでは、

「RASがあなたに必要な情報だけを選んでくれる」

「成功すると決めれば、RASが成功する情報を集めてくれる」

などと説明されることがあります。

これは少し単純化しすぎています。

人間の「注意」にはRASだけではなく、前頭前野や頭頂葉などを含む複数の脳領域が関係しています。

ですから、

「RAS=願いを叶える脳の装置」

と考えるのは正確ではありません。

それでも「意識すると急に目につく」は本当にある

こんな経験はありませんか?

たとえば、

「次に車を買うなら白いSUVがいいな」

と思い始めたとします。

すると翌日から、

「あれ?白いSUVってこんなに走っていた?」

と思うくらい、白いSUVが目につく。

もちろん、突然白いSUVの台数が増えたわけではありません。

今まで存在していたけれど、自分が特に注意を向けていなかった情報に気づきやすくなったのです。

私たちは目や耳に入ってくるすべての情報を同じ強さで意識しているわけではありません。

自分にとって重要なもの、興味のあるもの、目標に関係するものなどに注意が向きやすくなります。

ここが非常に面白いところです。




「どうせ無理」と「どうすればできる?」の違い

たとえば、新しいことを始めようとしたとき。

「この年齢から始めても無理」

「どうせ成功しない」

「私には才能がない」

そう考えていると、私たちは「できない理由」に目を向けがちです。

ところが質問を少し変えて、

「できるとしたら、何をすればいい?」

と考えてみる。

すると、

「こんな方法がある」

「この人に聞いてみよう」

「この講座を受けてみよう」

「まず10分だけやってみよう」

など、それまで気づかなかった選択肢に注意が向くことがあります。

これは魔法ではありません。

考え方が変わる
↓
注意する情報が変わる
↓
選択肢が変わる
↓
行動が変わる
↓
結果が変わる可能性が生まれる

という、とても現実的な話です。

「思考は現実化する」は脳科学的に本当?

ここも検索している人が多い疑問でしょう。

「強く願えば宇宙が願いを叶えてくれる」

という意味での「思考は現実化する」が脳科学で証明されているわけではありません。

一方、

「何を目標にするかによって注意や行動が変わり、それが結果に影響する」

ということであれば、話は違います。

「絶対痩せる!」

と思っているだけでは体重は減りません。

でも、

「3か月後までに生活習慣を改善する。そのために夕食後20分歩く」

と具体的に決めれば、行動が変わります。

つまり大切なのは、

願い→行動

までつなげることなのだと思います。




「うまくいく」と100回唱えれば成功するわけではない

ここは大切なので、はっきり書いておきます。

毎朝鏡の前で、

「私は成功する!」

「私は成功する!」

と100回唱えたら、翌月突然お金持ちになる。

残念ながら、そんなことを脳科学が証明しているわけではありません(笑)。

むしろ私は、

「うまくいく!」

だけで終わらせず、

「うまくいかせるために、今日は何をする?」

までセットにすることが大切だと思いました。

この違いはかなり大きいと思います。

何歳になっても脳は変わる?

ここを調べていて、もう一つ興味を持った言葉があります。

「神経可塑性(しんけいかそせい)」

です。

人間の脳には、経験や学習などによって神経回路の働きや結びつきが変化する性質があります。

もちろん、年齢による変化はあります。

「60歳の脳と20歳の脳がまったく同じ」という話ではありません。

それでも、

「もう歳だから脳は何も変わらない」

というほど単純ではないのです。

新しいことを勉強する。

文章を書く。

楽器を練習する。

運動する。

初めての場所へ出かける。

人と話す。

何かを覚える。

年齢を重ねてからでも、私たちは新しい経験をすることができます。

私はここに、とても希望を感じました。




今日からできる「脳への質問」を変えてみる

もし今、

「やってみたいけれど無理かな」

と思っていることがあるなら、一度質問を変えてみませんか?

「できるかな?」

ではなく、

「できるとしたら、今日何をすればいい?」

と考えてみる。

たとえば、

「本を書きたい」

なら、

→今日は400文字だけ書いてみる。

「資格を取りたい」

なら、

→今日は参考書を10ページ読む。

「健康になりたい」

なら、

→今日は20分歩いてみる。

「旅行したい」

なら、

→今日は行きたい場所を一つ調べてみる。

夢をいきなり実現させようとすると大変ですが、今日の行動一つなら変えられます。

「どうせ無理」より「どうすればできる?」

今回調べてみて、私が一番印象に残ったのはこれでした。

「うまくいく」と考えただけで、人生が魔法のように変わるわけではない。

でも、

「どうせ無理」

と決めてしまうのと、

「どうすればできる?」

と考えるのでは、その後に見るもの、調べるもの、選ぶもの、そして行動が変わる可能性があります。

その小さな違いが半年、1年と積み重なったら……。

結果はかなり違ってくるかもしれません。

だから私はこれから、

「もう遅いかな?」ではなく、
「今からできることは何だろう?」

と考えてみようと思います。

人生を変えるのは、魔法ではなく、

今日の小さな選択なのかもしれません。

寿

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