エビングハウスとは?記憶と勉強効率を劇的に変える「忘却曲線」の秘密
エビングハウス(Hermann Ebbinghaus)は、19世紀のドイツの心理学者であり、人間の記憶について科学的に研究した先駆者です。彼の最も有名な研究が「忘却曲線(Ebbinghaus’ Forgetting Curve)」であり、これは人間が時間とともにどれくらいの情報を忘れてしまうのかを示したものです。
エビングハウスの忘却曲線とは?
エビングハウスは、自身で無意味な音節(例:XAK、LOPなど)を記憶し、時間が経つごとにどれだけ忘れるかを実験しました。その結果、以下のような法則が明らかになりました。
忘却曲線の特徴
- 記憶した直後から急激に忘れる
→ 20分後には約42%を忘れる
→ 1時間後には約56%を忘れる
→ 1日後には約74%を忘れる
→ 1週間後には約77%を忘れる - 忘れるスピードは時間とともに緩やかになる
→ 最初の1時間〜1日で大幅に記憶が失われるが、それ以降は比較的ゆっくり忘れる。 - 適切な復習をすれば記憶を長期間保持できる
→ 忘れる前に復習することで、記憶の定着率が大幅に向上する。
勉強に活かす!エビングハウスの忘却曲線と効率的な復習法
① 「復習のタイミング」が超重要!
エビングハウスの研究から、最も効果的な復習タイミングが分かっています。
✅ 1回目の復習 → 勉強した24時間以内に行う
✅ 2回目の復習 → 1週間後に行う
✅ 3回目の復習 → 1ヶ月後に行う
このように、忘れる前に復習することで、記憶の定着率を飛躍的に向上させることができます。
② 「分散学習」を取り入れる
一度に大量の情報を詰め込む「詰め込み学習」よりも、**何度も小分けに学習する(分散学習)**ほうが記憶に残りやすいです。
✅ NG例: 試験前日に10時間詰め込む
✅ OK例: 1日1時間×10日間に分けて学習
この方法を活用すれば、試験前に焦って詰め込む必要がなくなります。
③ 「アクティブリコール」を活用する
ただ読むだけの受け身の学習ではなく、**思い出す(リコール)**ことを意識しましょう。
✅ オススメの方法:
- 問題を自作して解く
- フラッシュカード(単語カード)を使う
- 人に教えるつもりで説明する
これにより、脳が「重要な情報」と認識し、記憶が強化されます。
まとめ:エビングハウスの忘却曲線を活用して、記憶力を最適化!
エビングハウスの研究によると、記憶は放置するとすぐに消えてしまうものですが、適切な復習を行えば長期間保持することが可能です。
実践すべき勉強法
✅ 24時間以内に1回目の復習をする
✅ 1週間後、1ヶ月後に再復習
✅ 分散学習を取り入れる(詰め込みNG)
✅ 思い出す学習(アクティブリコール)を活用
これらを実践することで、無駄なく効率的に勉強できるようになります。試験勉強や資格取得など、あらゆる場面で応用できるので、ぜひ試してみてください!